見知らぬ子供に、横断歩道で指をつかまれた夏

妻と二人三脚で小説を書いています。

2023-11-06から1日間の記事一覧

「知ってしまう」

本家のある山麓の集落はありふれた農家の集まりで、村の中央を走る道はせまく、軽自動車一台がなんとか通れる程度の幅しかない。そのうえ蛇のように曲がりくねっている。さらに勾配が強く、側溝にも傾斜がついているから、流れる水音がいつも大きい。そもそ…